2021年12月31日金曜日

NetBSDとRaspberry Pi OS でOpenVPNを使った拠点間L2VPNの構築

自宅と実家をL2VPNで結びたくなったのでOpenVPNで繋ぐことにした。
自宅には前からあるNetBSD/amd64 9.2をOpenVPNのサーバとして使い、実家側にはラズパイを買って設置することにした。値段とか気にせずクリックしたらRaspberry Pi4 ModelB 4GBに必要な機材一式のセットを選んでいた。
試行錯誤して、やっとわかってきた。

・OpenVPNの設定以外にOS側のインターフェイスの設定が必要である。
・NetBSDとRaspberry Pi OSではbridgeインターフェイスの仕様が違う(NetBSDはbridgeインターフェイスにIPアドレスが付与できず、Raspberry Pi OSでは付与できる)
・L2VPNなので同一サブネットを共有するので拠点ごとにIPアドレスがぶつからない様に設計しておく。

いったん実家にもっていく前に自宅で試験環境を作成してやってみた。
構成はこんな感じ。




〇全般の設計
・共有するサブネットは192.168.0.0/24とする。
・サーバ側拠点は192.168.0.1~99、クライアント側拠点は192.168.0.100~254を利用する。
・デフォルトゲートウェイはサーバ側拠点は192.168.0.1、クライアント側拠点は192.168.0.100とする。
・OpenVPNはUDPでVPNを構築する。ポート番号をデフォルトの1194/UDPから(このblogでは)31194/UDPに変える。
・IPv4の事しか考えない。
・サーバ側拠点のグローバルIPアドレスは常時接続の為、滅多に変わらない事から自分で保有しているドメイン空間から切り出してAレコードで登録する。登録するDNSは個人契約のO365のサービスの中にあったので登録する。このblogでは「vpn.example.com」とする。
・今のところサーバ側、クライアント側でProxyArpの設定やFirewallの設定は無くても動いている。

〇NetBSD側(サーバ側)の対応
・クライアントから接続を受けるのでブロードバンドルータの設定を変更し外から31194/UDPがNetBSD側(サーバ側)に転送されるように設定(ポートフォワーディング)する。
・pkginを使い「openvpn-2.5.3」と「easy-rsa-3.0.8」を入れる。
・(メモ)netbsdのifconfigで一時的にIPアドレスを消すのは「ifconfig wm0 inet 192.168.0.3 delete
」という文法

1. インターフェイス側の設定を行う
・物理IF名はwm0のみである。
・wm0はIPアドレスを与えないため、「/etc/ifconfig.wm0」を作成し中身は「up」のみ記載。
・tap0インターフェイスが必要で、IPアドレスも付与するので「/etc/ifconfig.tap0」に下記の内容を記述する(「The NetBSD Guide」の「24.6. Setting up a network bridge device」にあるExample 24.10にドンピシャの設定が書いてあった。このtap0の設定の中でbridgeも設定してしまえば確かにブリッジの設定前にtap-IFが出来ていない依存関係が解決されるや
)。
---
create
inet 192.168.0.3 netmask 255.255.255.0
up
!ifconfig bridge0 create
!brconfig bridge0 add $int add wm0 up
---

・bridgeインターフェイスも必要だがtapの設定中で作成しているので不要
・「/etc/rc.conf」にはインターフェイスの設定は特に記載しない。
・ここで試しに再起動してみて、外部からsshなど出来るか、ネットワークインターフェイスやブリッジインターフェイスの状態、ルーティングテーブルの状態を確認すると区切りは良いでしょう。

tcpdumpでインターフェイスを指定してキャプチャして動作をみるとかも切り分けに良いかと。

ifconfig:
・wm0,bridge0,tap0はUPになっているか
・wm0,tap0は「PROMISC」が入っているか(netbsdのNW-IFはbridge-IFに参加すると自動でプロミスキャスモードになる)
・IPv4アドレスは、wm0のみに設定されているか
netstat -rn:
・defaultを含め、出力先IFがtap0になっているか(普通は物理IF(今回だとwm0)だが、今回はVPNの関係でtap0が出力先IFになる)。
brconfig bridge0:
・Interfacesにtap0とwm0が存在するか
・Address cacheに色々なMACアドレスが乗ってきているか。


2. OpenVPNのTLSの設定
証明書のくだりは全て下記のサイトに書いている通りに実施
VPNサーバー構築(OpenVPN) - CentOSで自宅サーバー構築 (centossrv.com)

3. OpenVPNの設定ファイル
・設定ファイル「server.conf」を「/usr/pkg/etc/openvpn」に設置。
・設定ファイルの中身は下記。動作のログはもともとこのサーバがsyslog.conf側で「*.info」を特定ファイルに書き出しているので、そっちに吐かれている
---
port 31194
proto udp
dev tap0
ca pki/ca.crt
cert pki/issued/server.crt
dh pki/dh.pem
server-bridge
keepalive 10 120
cipher AES-256-CBC
user nobody
group nobody
persist-key
persist-tun
status openvpn-status.log
verb 3
explicit-exit-notify 1
---

4. openvpnの起動設定
・起動ファイルのコピー「cp -p /usr/pkg/share/examples/rc.d/openvpn /etc/rc.d/」
・自動起動の設定「/etc/rc.conf」に「openvpn=YES」を追記する。
・この状態でrootにて「/etc/rc.d/openvpn start」としてログに「openvpn[2711]: Initialization Sequence Completed」が出ていれば待ち受け出来ている。
・プロセスなどをpsコマンドで見ておくと「/usr/pkg/sbin/openvpn --cd /usr/pkg/etc/openvpn --daemon --config server.conf」というプロセスが見える。
・sockstatでプロセス名でgrepをかければ「nobody   openvpn    2711   7 udp6   *.31194               *.*」が見える
・最後に再起動してみて、プロセスの状態やログが目的の通りであれば設定完了。

Raspberry Pi OS側(クライアント側)の対応
・必要なソフトのインストール
apt-get install openvpn
apt-get install tcpdump
apt-get install bridge-utils
・あると便利なツール
apt-get install locate
apt-get install emacs
・クライアントから最初のUDPを送るのでブロードバンドルータの設定は不要。
・(メモ)Raspberry Pi OSのifconfigで一時的にIPアドレスを消すのは「ifconfig eth0 0.0.0.0
」(この文法、気持ち悪い...)という文法
・なお私は
Raspberry Pi OSを含めLinux系のシステム管理は良く分からないのでググって適当にやっています。


1.
インターフェイス側の設定を行う
・eth0は、IPアドレスをつけずにUPだけさせる。
・「/etc/dhcpcd.conf」に下記を記述
---
interface eth0
static ip_address=0.0.0.0/0
---
・bridgeインターフェイスをbr0という名前で作成し、tapインターフェイスはtap0という名前で作成し、br0のブリッジにeth0とtap0を参加させる。
・「
/etc/network/interfaces」に下記を記述する。
---
auto br0
iface br0 inet static
    address 192.168.0.103
    netmask 255.255.255.0
    network 192.168.0.0
    broadcast 192.168.0.255
    gateway 192.168.0.101
    dns-nameserver 192.168.0.101
    bridge-ports eth0 tap0
    bridge_stp off
    bridge_maxwait 0
    bridge_fd      0
    pre-up ip tuntap add dev tap0 mode tap user root
    pre-up ip link set tap0 up
    post-down ip link set tap0 down
    post-down ip tuntap del dev tap0 mode tap
---
・ここで試しに再起動してみて、外部からsshなど出来るか、ネットワークインターフェイスやブリッジインターフェイスの状態、ルーティングテーブルの状態を確認すると区切りは良いでしょう。
tcpdumpでインターフェイスを指定してキャプチャして動作をみるとかも切り分けに良いかと。

ifconfig:
・eth0,br0,tap0はUPになっているか
・IPv4アドレスは、br0のみに設定されているか
netstat -rn:
・出力先IFがbr0になっているか
brctl show br0:
・Interfacesにtap0にeth0が存在するか

2. OpenVPNのTLSの設定
証明書のくだりは全て下記のサイトに書いている通りに実施
VPNサーバー構築(OpenVPN) - CentOSで自宅サーバー構築 (centossrv.com)

3. OpenVPNの設定ファイル
・設定ファイル「client.conf」を「/etc/openvpn/client」に設置。
・設定ファイルのシンボリックリンク「cd /etc/openvpn/」、「ln -s /etc/openvpn/client/client.conf ./」(自動起動時に何も考えないと/etc/openvpn/client.confを見に行くため)
・設定ファイルの中身は下記。
---
client
dev tap0
proto udp
remote vpn.example.com 31194
resolv-retry infinite
nobind
user nobody
group nogroup
ca client/ca.crt
cert client/client-A.crt
key client/client-A.key
remote-cert-tls server
tls-auth client/ta.key 1
cipher AES-256-CBC
verb 3
---

4. openvpnの起動設定
・お試しの起動を行うにはcd /etc/openvpn/」で降りて、「sudo openvpn --config client.conf」を実行。標準出力(画面)に「Initialization Sequence Completed」」が出ていれば接続できるはずなので、pingなどで疎通を確認。起動してから確立まで20秒ぐらいかかることもある。
・うまく行かない場合はtcpdumpでIFごとにパケットの状態を確認する。
・自動起動の設定「systemctl enable openvpn@client」を入力し、再起動をして動作確認
・クライアント側の再起動時、トンネル確立後、クライアント側のなんかのパケットを契機に(arp?)サーバ側からもパケットが送れるようになるので、アドホックにclontabに「@reboot sleep 10; ping -c 192.168.0.1 > /dev/null」を記述

〇状況
OpenVPNを使った拠点間L2VPNの構築が出来たが肝心のDLNAがだいたいうまく出来るがまれにできない時がある。
拠点間のRTT(作業用PCとNetBSD間のpingで計測)で50ms~70msでCATV会社提供のUSB-HDDに入れている地デジ番組やCATV番組をDLNAで視聴することや、CATV会社のDLNAをIOデータのNASにムーブしているものを視聴することができた。
オミクロン株が落ち着いたら実家にもっていって確認しよう。


〇参考サイト(感謝)
・OpenVPN本家:Ethernet Bridging
 ここにインターフェイスの設定はOpenVPNの設定の外で必要よと書いてあり気が付く。
・NetBSD本家: The NetBSD Guideの24.6. Setting up a network bridge device
   bridgeの設定方法などを確認 
・QiitaのKohei MATSUSHITA さんの記事: OpenVPNで拠点間L2接続
  構成図があったので、これをみてIFとIPアドレスの付与について気づきになった。
・CentOSで自宅サーバー構築: VPNサーバー構築(OpenVPN)
  TLSの設定は、内容を理解せずにこの記事を見よう見まねで設定。
・ある異邦人の技術メモ:自宅と実家をOpenVPNでつなぐ!

2021年11月7日日曜日

一般向けのISP契約でトラフィックを計測できる構成に変えてみた

 自宅からトラフィックがどれぐらい出ているのか、簡単にわかると良いなと常々思っており、ISPが配るホームルータには画面で分かるとかSNMPの対応をしてほしいと思っている。

そんな機能がついているのはであったことがなく、一般向けのルータにもついてない。

しょうがないので前のJCOM 320Mbps契約の際は、そもそもグローバルIPアドレスが1個だけ降ってきてホームルータも無いのでLinuxでNAT箱を作成し、そのNICのトラフィックを取り出して仕様帯域を確認していた。

普通に使う分にダウンロードとか遅いとかは無かった(*1)が、上りが10Mbpsしかない仕様なのでクラウドにデータバックアップをがっつりしていると帯域が飽和し、その状態でWeb会議を行うと仕事にならないので、JCOMのひかり1ギガに切り替えている。
(*1: Webを見ていると同軸の320Mbpsで全然速度も出ない人もいるようで運が必要なのかも)

JCOMの1ギガは約款を見ると、同軸1ギガ(1Gコース)、JCOM回線のひかりの1ギガ(ひかり1Gコース)、KDDIの1ギガの再販(光 1G コース on au ひかり)があるっぽい。契約したのはKDDIの再販のひかり1Gで契約するとONUとホームゲートウェイ(HGW)としてAterm BL1001HWが提供される。このBL1001HWが結構高性能で、自宅のWIFI6(802.11ax)はこのHGWのみが対応という状態。その為、WIFI6を使うとトラフィックが取れないという事を我慢していた。

先日、ふと気が付いて、ONUとHGW間のL2SWをかまして、そのL2SWからSNMPでデータを取り出せば良いじゃないと。

やってみたところ、うまく取り出せている模様。L2SWもポートVLAN機能が役に立ってうれしいだろう。ただISP契約を2.5Gbps以上にすると、この構成だと困るので、その際はMS510TXとか買い直さないといけないかも。




2021年11月6日土曜日

NASのHDDを交換

先日壊れたNASのHDDを交換した。
10月31日昼にノジマオンラインで注文したところ11月4日の昼に届いた。

稼働したままNASのslot1を引っこ抜いて、HDDを入れ替えたら勝手に認識してリビルドがスタート。5時間かけて再構成が完了

HDDを交換する直前の各種画面は下記の感じ。











2021年10月31日日曜日

NAS(QNAP TS-431P/RAID6/4本構成)で突然HDDの認識がなくなった。

 久しぶりにNASにログインしたら

・DISK4が認識していません。
・DISK1が壊れそうです。

とのエラー表示。

びっくり。RAID6で良かったと思いつつNASの前へ。ステータスランプはSTATUSもHDD1~HDD4もすべて緑ランプ。なんじゃいと思いながら確認して、前回のHDD交換(2021年12月7日)の作業記録を確認する。前回は壊れたHDDのランプは赤(橙)色になっているので、本当に急に認識が死んだのかもしれない。DISK1も死んでいるわけではないので、まずは再認識をさせてみるためにDISK4を抜く。
抜くと本体のランプが消え、再度差し込んでみると無事に認識してリビルドがスタート。
リビルドは5時間ぐらいの模様。
DISK1の処理をどうしようかと、思案する。このHDDは購入して5年近いので無料交換保証対象ではないので新規に注文することにした。
今使っている東芝の2.5インチ1TBのHDD,MQ01ABD100は4,800円ぐらいで東芝2.5インチ2TBのHDD,MQ04ABD200が6,000円ぐらいだったので,いつの日か容量を増やすことを考えて今回の購入は大きなサイズにしておくことにした。
メーカー型番内容購入先個数値段
東芝MQ04ABD200 2.5インチHDD 2TBノジマオンライン1個6,045円(税込)
10/31の昼に注文で、翌日に来る模様。
DISK1が不良の扱いなのはSMARTのID:197,198を見て決めている模様。

リビルドから20分ぐらいしたところで、完全にDISK1が排除されたようで、大きな警告音が鳴った後、本体のSTUTASランプが赤と緑の点滅、HDD1が赤ランプに変わった。


とりあえず冗長を確保するために早く同期が終わってほしい....
一応、契約しているOneDriveへのバックアップ同期もしているのでロスト対策はしているが。

10/31 夜追記
・RAIDの再構成は4時間ほどで完了
・「10/31の昼に注文で、翌日に来る模様。」と書いたがそれは1TBのHDDで注文した2TBは11/9の配送だった。

2021年8月15日日曜日

WxBeacon2とSwitchBotの温湿度計の取得python3スクリプトを改修

自宅にはWxBeacon2とSwitchBotの温湿度計が各々1台ずつあるのだが、 先日のスクリプトだと1台のセンサから情報取得するのに毎回5秒かかるので1分間には最大12個しか取れない。クラス定義のscanを読むとタイムアウトまでの時間で見つかったデバイス全てに処理をしているようだったので、チェックしたいデバイスのMacアドレスをリストで渡すと、その中で見つかったセンサのデータを返すようにしてみた。

センサからのデータを成形したりbluepyを使う部分は前回同様に @c60evaporatorさんの記事のコードそのまま。

  1. Omron環境センサの値をRaspberryPiで定期ロギングする
  2. SwitchBot温湿度計の値をRaspberryPiでロギング

WxBeacon2のブロードキャストモードへの変更やSwitchBotのMACアドレスの取得、周辺モジュールのインストールや設定は上記の記事を参照の事。

「env_broadcast.py」、「bluetoothsensor.py」を同一ディレクトリに書くのすれば動くはず。

「env_broadcast.py」は、リスト型で調査対象のMACアドレスを一覧で受け取る。スキャン時に一致するMACアドレスが見つかるとWxBeacon2かSwitchBotの温湿度計かを自動判別してセンサ情報を取得する。取得したデータはMACアドレスをキーにしたdict型(バリューも更にdict型)に格納する。同じMACアドレスで2度取れてしまった際は上書きしている。

env_broadcast.py

from bluepy import btle
import struct

class ScanDelegate(btle.DefaultDelegate):
    #コンストラクタ
    def __init__(self, macaddrs):
        btle.DefaultDelegate.__init__(self)
        #センサデータ保持用変数
        self.macaddr = macaddrs
        self.sensorValue = dict()
        for mac in macaddrs:
            self.sensorValue[mac] = {'SensorType':'None'}

    # スキャンハンドラー
    def handleDiscovery(self, dev, isNewDev, isNewData):  
        # 新しいデバイスが見つかったら
        if isNewDev or isNewData:  
            # ターゲットのMACアドレス(環境センサ)であるか
            # print('dev.addr in self.macaddr ->', dev.addr, self.macaddr, dev.addr in self.macaddr)
            if dev.addr in self.macaddr:
                # アドバタイズデータを取り出し
                for (adtype, desc, value) in dev.getScanData():  
                    # 環境センサのとき、データ取り出しを実行
                    # まずWxBeacon2/Omronの場合
                    if desc == 'Manufacturer' and value[0:4] == 'd502':
                        #センサの種類(EP or IM)を取り出し
                        sensorType = dev.scanData[dev.SHORT_LOCAL_NAME].decode(encoding='utf-8')
                        #EPのときのセンサデータ取り出し
                        if sensorType == 'EP':
                            self.decodeSensorData_EP(value, dev.addr)
                        #IMのときのセンサデータ取り出し
                        if sensorType == 'IM':
                            self.decodeSensorData_IM(value, dev.addr)
                    # SwitchBotの温湿度計の場合
                    else:
                        for (adtype, desc, value) in dev.getScanData():  
                            #環境センサのとき、データ取り出しを実行
                            if desc == '16b Service Data':
                                #センサデータ取り出し
                                self._decodeSensorData(value, dev.addr)

    # センサデータを取り出してdict形式に変換(EPモード時)
    def decodeSensorData_EP(self, valueStr, macaddr):
        #文字列からセンサデータ(6文字目以降)のみ取り出し、バイナリに変換
        valueBinary = bytes.fromhex(valueStr[6:])
        #バイナリ形式のセンサデータを整数型Tapleに変換
        (temp, humid, light, uv, press, noise, discomf, wbgt, rfu, batt) = struct.unpack('<hhhhhhhhhB', valueBinary)
        #単位変換した上でdict型に格納
        self.sensorValue[macaddr] = {
            'SensorType': 'EP',
            'Temperature': temp / 100,
            'Humidity': humid / 100,
            'Light': light,
            'UV': uv / 100,
            'Pressure': press / 10,
            'Noise': noise / 100,
            'Discomfort': discomf / 100,
            'WBGT': wbgt / 100,
            'BatteryVoltage': (batt + 100) / 100
        }

    # センサデータを取り出してdict形式に変換(IMモード時)
    def decodeSensorData_IM(self, valueStr, macaddr):
        #文字列からセンサデータ(6文字目以降)のみ取り出し、バイナリに変換
        valueBinary = bytes.fromhex(valueStr[6:])
        #バイナリ形式のセンサデータを整数型Tapleに変換
        (temp, humid, light, uv, press, noise, accelX, accelY, accelZ, batt) = struct.unpack('<hhhhhhhhhB', valueBinary)
        #単位変換した上でdict型に格納
        self.sensorValue[macaddr] = {
            'SensorType': 'IM',
            'Temperature': temp / 100,
            'Humidity': humid / 100,
            'Light': light,
            'UV': uv / 100,
            'Pressure': press / 10,
            'Noise': noise / 100,
            'AccelerationX': accelX / 10,
            'AccelerationY': accelY / 10,
            'AccelerationZ': accelZ / 10,
            'BatteryVoltage': (batt + 100) / 100
        }
    
    # センサデータを取り出してdict形式に変換
    def _decodeSensorData(self, valueStr, macaddr):
        #文字列からセンサデータ(4文字目以降)のみ取り出し、バイナリに変換
        valueBinary = bytes.fromhex(valueStr[4:])
        #バイナリ形式のセンサデータを数値に変換
        batt = valueBinary[2] & 0b01111111
        isTemperatureAboveFreezing = valueBinary[4] & 0b10000000
        temp = ( valueBinary[3] & 0b00001111 ) / 10 + ( valueBinary[4] & 0b01111111 )
        if not isTemperatureAboveFreezing:
            temp = -temp
        humid = valueBinary[5] & 0b01111111
        #dict型に格納
        self.sensorValue[macaddr] = {
            'SensorType': 'SwitchBot',
            'Temperature': temp,
            'Humidity': humid,
            'BatteryVoltage': batt
        }

「bluetoothsensor.py」は、メインルーチンで取得したいデバイスのMACアドレスをリスト型で列挙しておく。取得データの処理の際はMACアドレスをキーに、まずはSensorTypeの格納している値を確認しNoneだと取れていない、ほかの値だとセンサーごとの処理に分離させる。今はrrdtoolに突っ込むのに便利な表示にしている。
(よく考えるとScanDelegateの方で取得時間も返すのに含めておかないタイムアウトの秒数の間のどこで取得したか分からないな)

bluetoothsensor.py
#!/usr/bin/python3
from bluepy import btle
from env_broadcast import ScanDelegate
import time

while True:
    # 収集したいセンサのMACアドレスをリスト型で列挙(MACアドレスは小文字で記載)
    sensor_mac_list = ["c9:43:c3:XX:XX:XX","c5:d7:b1:XX:XX:XX"]

    # センサ値取得デリゲートを、スキャン時実行に設定
    scanner = btle.Scanner().withDelegate(ScanDelegate(sensor_mac_list))
    #スキャンしてセンサ値取得(タイムアウト10秒。10秒間で見つかったbluetoothデバイス全てにチェックを実施)
    scanner.scan(10.0)
    
    # 取得した値一覧
    # print(scanner.delegate.sensorValue)

    if scanner.delegate.sensorValue is not None:
        for macaddr in sensor_mac_list:
            if scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['SensorType'] == 'EP':
                print("update /XXXX/RRD/wxbeacon2.rrd "
                    + str(int(time.time())) + ':'
                    + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['BatteryVoltage']) + ':'
                    + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Temperature']) + ':'
                    + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Humidity']) + ':'
                    + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Light']) + ':'
                    + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['UV']) + ':'
                    + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Pressure']) + ':'
                    + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Noise']) + ':'
                    + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Discomfort']) + ':'
                    + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['WBGT']), flush=True)
            elif scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['SensorType'] == 'IM':
print("update /XXXX/NoName.rrd " + str(int(time.time())) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['BatteryVoltage']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Temperature']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Humidity']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Light']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['UV']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Pressure']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Noise']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['AccelerationX']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['AccelerationY']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['AccelerationZ']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['AccelerationX']), flush=True) elif scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['SensorType'] == 'SwitchBot':
print('update /XXXX/RRD/swbot.rrd ' + str(int(time.time())) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Temperature']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['Humidity']) + ':' + str(scanner.delegate.sensorValue[macaddr]['BatteryVoltage']), flush=True) elif scanner.delegate.sensorValue.get[macaddr]['SensorType'] == 'None':
# 時間内にデバイスが見つからなかった pass else: # 想定外 print(scanner.delegate.sensorValue) time.sleep(50)

実行結果は下記の感じなので、rrdtoolが動いているサーバには「./bluetoothsensor.py |nc XXX.XXX.XXX.XXX 42217 >/dev/null &」な感じで飛ばしている。

$ ./bluetoothsensor.py
update /XXXX/RRD/swbot.rrd 1629028238:26.4:66:100
update /XXXX/RRD/wxbeacon2.rrd 1629028238:2.91:19.63:100.0:0:0.01:1010.1:31.9:67.33:23.03

2021年8月14日土曜日

WxBeacon2とSwitchBotの温湿度計を1台のラズパイで取得できるようにした。

(8/15)追記
この記事では1回のSCANで1デバイスから取得しているが1回のSCANで複数のデバイスからデータ取得できるのを記事にした(URL)。

--------------

Bluetooth気温計のデータをラズパイで取得しrrdtoolで描画できるようにした。」のセンサ接続とrrdtoolに繋げた部分について

 @c60evaporatorさんの記事

  1. Omron環境センサの値をRaspberryPiで定期ロギングする
  2. SwitchBot温湿度計の値をRaspberryPiでロギング

を参考にして作成。

まずはラズパイ3の1台に各記事ごとに設定して動作の確認。

「2」の方の記事ではまったのは、

sudo install libglib2.0-dev

との記載は「sudo apt-get install  libglib2.0-dev」 かと。てっきりripが抜けているのかとか悩んだ(linux,Python初心者なので勘がきかない)。
あとメインスクリプトの部分でMacアドレスを渡さないといけないのと、Macアドレスを小文字で書かないと駄目なのにはまる。

同一ディレクトリに、「1」の記事の「omron_env_broadcast.py」と「2」の記事の「switchbot.py」を放り込んで、両記事のメインスクリプトを合体させ、scanして見つからなかった際の処理を追加して出力をrrdtoolに都合の良いものに書き換えたbluetoothsensor.pyを放り込む。
(scanを1回で両方のデータを取れるようにできそうだけど、後日頑張ろう)

bluetoothsensor.py

#!/usr/bin/python3
from bluepy import btle
from omron_env_broadcast import ScanDelegate
from switchbot import SwitchbotScanDelegate
import datetime
import time

while True:
    dt_now = datetime.datetime.now().strftime('%Y-%m-%d %H:%M:%S')
    sb_meter = { "kitchen":"c9:43:c3:xx:xx:xx"}

    #omron_env_broadcast.pyのセンサ値取得デリゲートを、スキャン時実行に設定
    scanner = btle.Scanner().withDelegate(ScanDelegate())
    #スキャンしてセンサ値取得(タイムアウト5秒)
    scanner.scan(5.0)

    if scanner.delegate.sensorValue is not None:
        #print(dt_now + "," + "OM, " + "update /home/XXXX/RRD/wxbeacon2.rrd "
        print("update /home/XXXX/RRD/wxbeacon2.rrd "
            + str(int(time.time())) + ":"
            + str(scanner.delegate.sensorValue['BatteryVoltage']) + ":"
            + str(scanner.delegate.sensorValue['Temperature']) + ":"
            + str(scanner.delegate.sensorValue['Humidity']) + ":"
            + str(scanner.delegate.sensorValue['Light']) + ":"
            + str(scanner.delegate.sensorValue['UV']) + ":"
            + str(scanner.delegate.sensorValue['Pressure']) + ":"
            + str(scanner.delegate.sensorValue['Noise']) + ":"
            + str(scanner.delegate.sensorValue['Discomfort']) + ":"
            + str(scanner.delegate.sensorValue['WBGT']), flush=True)
  ######SwitchBotの値取得######
    for key in sb_meter:
        #switchbot.pyのセンサ値取得デリゲートを、スキャン時実行に設定
        scanner = btle.Scanner().withDelegate(SwitchbotScanDelegate(sb_meter[key]))
        #スキャンしてセンサ値取得(タイムアウト5秒)
        scanner.scan(5.0)

        if scanner.delegate.sensorValue is not None:
            #print(dt_now + "," + "SW, " + "update /home/XXXXX/RRD/swbot.rrd "
            print("update /home/XXXX/RRD/swbot.rrd "
                + str(int(time.time())) + ":"
                + str(scanner.delegate.sensorValue['Temperature']) + ":"
                + str(scanner.delegate.sensorValue['Humidity']) + ":"
                + str(scanner.delegate.sensorValue['BatteryVoltage']), flush=True)

    time.sleep(50)
これを動かすと、rrdtoolに食わすことができる形式で標準出力に出てきます。
$ ./bluetoothsensor.py
update /home/xxxxx/RRD/wxbeacon2.rrd 1628919666:2.92:21.5:99.0:76:0.02:999.7:35.89:70.63:24.46
update /home/xxxxx/RRD/swbot.rrd 1628919671:27.0:59:100
update /home/xxxxx/RRD/wxbeacon2.rrd 1628919726:2.92:21.5:99.03:81:0.02:999.8:31.58:70.63:24.46
update /home/xxxxx/RRD/swbot.rrd 1628919731:27.0:58:100

 のようなものが1分ごとに出てきます。ラズパイ側にデータをためるつもりはないのでデータ保存兼画像作成のサーバ側でrrdcachedを立ち上げラズパイから渡します。

サーバはNetBSD 9.2なので、「pkgin install rrdtool 」して「usr/pkg/bin/rrdcached -p /var/run/rrdcached/rrdcached.pid -l xxx.xxx.xxx.xxx:42217 -U rrdcached -w 60」(-lの後のxxxの部分は自サーバのIFについているIPv4アドレス)で立ち上げる。

ラズパイ側から疎通確認のために「telnet xxx.xxx.xxx.xxx 42217」で繋いで、「HELP」とか打ち込んで、


$ telnet XXX.XXX.XXX.XXX 42217
Trying XXX.XXX.XXX.XXX...
Connected to XXX.XXX.XXX.XXXX.
Escape character is '^]'.
HELP
22 Command overview
UPDATE <filename> <values> [<values> ...]
FLUSH <filename>
FLUSHALL
PENDING <filename>
FORGET <filename>
....
と出れば接続OK.QUITで抜ける。あとはラズパイ側でNC(NetCat)を利用して、「./bluetoothsensor.py |nc xxx.xxx.xxx.xxx 42217 &」とかで直接投げ込めば更新完了。 うまく行かない際はサーバ側のRRDファイルのパーミッションがユーザ「rrdcached」での書き込み権限があるか確認。 サーバ側で更新されているか確認は「rrdtool last RRDファイル名」などで最終更新日を確認する。以下にrrdtoolでのRRDの作成と画像のパラーメータを載せておく。 細かいオプションは「RRDtool 1.2系を使う」を参照の事。
rrdtool create wxbeacon2.rrd --start "00:00 07/01/2021" \
        --step 60 \
        --no-overwrite \
        DS:Battery:GAUGE:600:0:U \
        DS:Temperature:GAUGE:600:U:U \
        DS:Humidity:GAUGE:600:0:100 \
        DS:Light:GAUGE:600:0:U \
        DS:UV:GAUGE:600:0:U \
        DS:Pressure:GAUGE:600:0:U \
        DS:Noise:GAUGE:600:0:U \
        DS:Discomfort:GAUGE:600:U:U \
        DS:HeatStrokeRisk:GAUGE:600:U:U \
        RRA:MAX:0.5:1:5256000

rrdtool create swbot.rrd --start "00:00 07/01/2021" \
        --step 60 \
        --no-overwrite \
        DS:Temperature:GAUGE:600:U:U \
        DS:Humidity:GAUGE:600:0:100 \
        DS:BatteryVoltage:GAUGE:600:0:U \
        RRA:MAX:0.5:1:5256000

/usr/pkg/bin/rrdtool graph temp-2week.png -h 300 -w 500 -s 'now - 2weeks' \
    DEF:a=/XXXX/RRD/usbrh.rrd:Temperature:MAX \
    DEF:b=/XXXX/RRD/wxbeacon2.rrd:Temperature:MAX \
    DEF:c=/XXXX/RRD/swbot.rrd:Temperature:MAX \
    LINE2:a#FF0000:"usbrh(室内)\n" \
    LINE2:b#00FF00:"wx2(庭)\n" \
    LINE2:c#00FFFF:"SWbot(台所)" -t "気温" -v "degC"

/usr/pkg/bin/rrdtool graph temp-2day.png  -h 300 -w 500 -s 'now - 172800' \
    DEF:a=/XXXX/RRD/usbrh.rrd:Temperature:MAX \
    DEF:b=/XXXX/RRD/wxbeacon2.rrd:Temperature:MAX \
    DEF:c=/XXXX/RRD/swbot.rrd:Temperature:MAX \
    LINE2:a#FF0000:"usbrh(室内)\n" \
    LINE2:b#00FF00:"wx2(庭)\n" \
    LINE2:c#00FFFF:"SWbot(台所)" -t "気温" -v "degC"

/usr/pkg/bin/rrdtool graph temp-60min.png -h 300 -w 500 -s 'now - 3600'   \
    DEF:a=/XXXX/RRD/usbrh.rrd:Temperature:MAX \
    DEF:b=/XXXX/RRD/wxbeacon2.rrd:Temperature:MAX \
    DEF:c=/XXXX/RRD/swbot.rrd:Temperature:MAX \
    LINE2:a#FF0000:"usbrh(室内)\n" \
    LINE2:b#00FF00:"wx2(庭)\n" \
    LINE2:c#00FFFF:"SWbot(台所)" -t "気温" -v "degC"




パゴダを作成し庭に設置した

 「Bluetooth気温計のデータをラズパイで取得しrrdtoolで描画できるようにした。」のパゴダの作成部分の記事。

パゴダは10年前に一度作成していて勝手は分かっている。前回は軒下につるしたところ、直射日光が壁に当たり、その温まった空気がパコダに入り込むという問題があった。USBでセンサを繋いでいたので遠くに置けないこともあり、あきらめていたがbluetooth接続のWxBeacon2が手に入ったので庭に設置の前提で再度作り直してみた。
以前参照していたページもナチュラル研究所と引っ越していました。

材料費

最初は5号皿4枚で作成した。




直射日光が当たると数字がおかしい感じがしたので、対策を実施。
  1. 大きな屋根に相当する部分を追加する
  2. 空気がたまらないようにパゴダの中の空間を広げる




この対策を行って、一番暑い日のデータがアメダスとほぼ同じなので大丈夫かと。